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エルサレムより・・・
さて、今年後残すところ一日となりましたので、たまにはまともな写真でも載せてみようかな。

エルサレム、今日もいいお天気、気温は20度ぐらいで、イスラエル・ブルーな空が広がっていました。街行く姿には半袖のTシャツ一枚にサングラスの青年や、ポンチョのようなコートを着込んだお姉さんやら、チョコレートのように美しい肌のエチオピア人も、雪の姫様のようなロシア人も、へぼへぼイラン人も、イェメン人も、シルクハットのような帽子のポーランド人も、ニュー・エイジなアメリカ~ンも、ユダヤ人もアラブ人も、キリスト教徒も、そしてフィリピン人もタイ人も、ニッポン人も。

ざっと通りを見渡せば、これだけの、いえ、もっとたくさんの国の人たちがごちゃ混ぜに信号待ちをしていたり、バスを待っていたり、楽しそうに、悲しそうに、怒ったように、ごくごく普通の日常があって、この写真のようにモスクがあり、教会があり、シナゴーグがあり、色々な人々がこの街で毎日を生きています。私にとってエルサレムという街は、単に美しいだけの街ではなくて、たくさんの人たちの悲しみの涙の街だと思っています。このことについてはまた年が明けてから、そういうことを話す時がくればまたお話したいと思います。

5月からはじめたこのブログです。つたない表現や、不十分な説明、答え、時には疲れたり、またある時はすばらしい出会いに繋がったり、短い時間で色々なことがあって。そして色々なことを学んだり、時にはうっかりと学んだことも忘れたり。本来ならば、コメントを頂いた皆様のブログ一つ一つを尋ねてご挨拶するべきなのでしょうが、なんせ、エルサレムは新年は9月の終わりに済ませているので、まったく普段と変わりない生活があって、そうしたゆっくりした時間が取れません。この場を借りてご挨拶とさせていただきます。

本当に大変お世話になりました。来年はブログはどうなることやら、ですが、何とかボチボチと続けていく予定ですので、またよろしくお願いいたします。みなさま一人一人にとって、来る年が今年よりも実り大きく意味深い年になりますよう。

よい年越しを。
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by ck-photo | 2004-12-30 19:28 | 混沌の文化
猫だってエルサレム色
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旧市街でであったノラさんです。なんてすてきな保護色なんだろう
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by ck-photo | 2004-12-27 19:57 | 猫三昧
言葉っておもしろい 〜アメリカン・イディッシュ英語
日本語よりも英語の方が得意になる理由? 
言葉と文化とコミュニケーション

言葉と環境の関わりのおもしろさについて考えた。やっぱり言葉って、環境にそって発達して行くもので、それが母国語であっても環境によっては忘れていくこともあるんだなと。そしてまた再びその人にあった母国語の形なり、または他の言語でありを見つけ出すこともあって。そんなことを思っていると「すべってころんでかかとがとれた」という多和田葉子さんの著書を思い出した。

そして、一言に英語と言ってもイギリス英語、アイルランド英語、オーストラリア英語、南アフリカ英語、アメリカ英語などなどアクセントのちがいはもとより意味のちがいなど色々とありますが、ここ数年、日本語を押しのけて第一言語になりつつ私の英語ってナンだろう?と改めて思ったら、かな~り、へんてこりんな英語。母国語である自分の日本語についての話は、また別の機会にでも。

そして英語が第一言語になりつつあっても、いざ英語圏に行けば「イスラエル訛りの英語だね」と。これって、全然自慢できることではない気がする。しかし、私の話す英語って実はイスラエル英語ではなくて、イディッシュ英語なんじゃないかと。

TB先のお話とはずれますが、ちょっと思いついたおもしろいイディッシュ英語をいくつか挙げてみました。NYなどイディッシュスピーカーの多いところではこんな英語も耳にします。

This is geshmack! むっちゃ美味しいやん!
(Geshmack ゲシュマック =おいしい)

Gevolt! That is great!  すごい!
(Gevolt! ゲヴォルト =すごい! )

He is a mensch.  真のオトコだね〜。
(Mensch メンチ =男の中の男)

He acts like a real meshungina.  クレイジーなヤツやなあ。
(Meshungina メシュガナ =クレイジ~な人)

What kind of mishigas is that?  なんちゅうクレイジーな。
(Mishigas ミシュガス =クレイジ~なこと)

I was noshing all morning.  午前中はポリポリ食べまくってたよ。
(Noshing ナッシング =むしゃむしゃつまみ食いすること)

I had to schlep it across the town.  これを街中、引きずって歩いたワ。
(Schlep シュレップ =引きずる)

He's a schmuck.  あいつ、サイテーやね。
(Schmuck シュマック =サイテーなヤツ)

Your clothes look like a shmatas.  あんた、それ、ボロ着てるみたい・・・(ダサい・・・)。
(Shmatas スマタス =雑巾、ラグ )

I am such a klatz.  いやー、うちってドンクサイわ〜。
(Klatz クラッツ =どんくさい人)

Good bye! Zai gezundt!  ごきげんよう。
(Zai gezundt ザイ・ゲズント =お元気で、神のご加護あれ)


こんなのがイディッシュ英語の日常語です。英語圏の方々、いくつほどわかりました?
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by ck-photo | 2004-12-22 19:14 | ユダヤ雑学
朝の祈りの道具・テフィリン
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それでは、ちょっと雰囲気を変えて。
エルサレムの市民の台所、マハネ・イェフダ市場での一こま。

以前書いたハバッド派という正統派ですが、彼らは世界中に散らばり、世俗のユダヤ人にユダヤ教を正しく教え伝えるという活動で知られています。東京にも今ではハバッドはいますし、タイ、香港、南米、ヨーロッパ、と一人でもユダヤ人がいればそこへ飛んで行ってハバッド・ハウスと呼ばれる事務所&コーシャーレストランを開き、ユダヤ人が心開いてやってくるのを待ちます。

そのハバッド軍団はマハネ・イェフダの市場にも出没します。金曜日の安息日前でごったがえす市場、卵売り場の横に彼らは歌い、踊り、そして世俗のユダヤの人に祈りの仕方を教えています。写真左の黒帽子がハバッドの若者、そして真ん中で腕をぐるぐる巻いて変な箱とキパを頭に乗っけているのは飛び込みの世俗のおっちゃん。この箱と腕にまいた革の道具はテフィリンと呼ばれ、腕用とおでこ用の二つでワンセット。13歳以上の男性が祈る時の道具で、一般には朝の祈りなどに使い、皮製の箱の中にはユダヤ人が忘れてはならない4つの大切な祈りが書かれた紙が入っていています。写真では見えませんが、最初に左の腕の心臓と平行な高さの部分に箱が来るようにし皮ひもを手のひらまで巻きます。これは心によって神を思う、という理由からです。

そしてそれからもう一つのテフィリンをおでこの真ん中に箱が来るようにベルトの皮ひもを後で止めます。これは頭つまり、知的な部分と神とのつながりを意味しています。こうして心と知的な部分で神とつながりを確認し、嘆きの壁に向かって立ち朝の祈りをはじめます。
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by ck-photo | 2004-12-21 19:53 | ユダヤ雑学
食べ物への祈りについて
ひげもじゃ教では一日のうちに数回ほど祈りというものをするのですが、それらは朝の祈り、午後の祈り、夜の祈りになります。この3回の祈りは男性は義務づけられていますが、家事や育児で忙しく、泣き喚く赤ん坊をよそに決められた時間内に祈りをささげることなどは難しいであろうと言う理由に、女性には義務とされていません。そこで女性は一日に一度、短い祈りを捧げるだけでよしとされています。

祈りにはそれとは別に、生活に拘わる色々な祈りがあり、例えば虹を見たときの祈り、香りをかいだ時の祈り、そして自分の町を離れ旅路へつく時の祈り、それから、食事に関する祈りなどなど色々あります。

そこで今日は食事の祈りについてのお話。食事の祈りは大きく分けると5つのカテゴリーになります。
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・ハモツィ:パンへの祈り

「バルフ アタ、アドナイ エロケイヌ メレハ ハオラム。ハモツィ レヘム ミン ハアレッツ。
(Blessed are you God, our God, King of the universe, Who brings forth bread from the earth.)」

・メゾノット:パン以外の穀物からできたもの(パスタ、ピザ、麺類、米、クッキーなど)への祈り

「バルフ アタ、アドナイ エロケイヌ メレハ ハオラム。ボレ ミネ メゾノット。
(Blessed are you God, our God, King of the universe, who creates species of nurishment.)」

・ハエッツ:木や枝になるもの(りんご、オレンジなどの果物、ナッツ、など)への祈り

「バルフ アタ、アドナイ エロケイヌ メレハ ハオラム。ボレ プリ ハエッツ。
(Blessed are you God, our God, King of the universe, who creates the fruit of the tree.)」

・ハアダマ:土から取れるもの(ジャガイモ、ニンジン、トマトなどの野菜、豆など)への祈り

「バルフ アタ、アドナイ エロケイヌ メレハ ハオラム。ボレ プリ ハアダマ。
(Blessed are you God, our God, King of the universe, who creates the fruit of the ground. )

・シェアコール:それら以外のもの(飲み物、肉・魚類、飴などの加工品で主原料がなんだかよくわからない食べ物など)への祈り

「バルフ アタ、アドナイ エロケイヌ メレハ ハオラム。シェアコール ニーヤ ビッドバロ。
(Blessed are you God, our God, King of the universe, through whoes word everything came to be.)」


これらの祈りの仕方ですが、食べ物を口にする前にこれらのカテゴリーに合わせて食物ごとに祈りを唱えます。と言っても、いちいち食事中の一口一口に祈りをするということではなく、例えば上の写真のようにお皿にニンジンとフライドポテト、それにチキンが乗っているとします。ニンジンとジャガイモはハアダマ(土のもの)のカテゴリーになりますから、これらのどちらかの一切れ取って、最初の一口の前にハアダマの祈りを唱え、残りのジャガイモなどに同じ祈りを繰り返して捧げる必要はありません。そしてチキンはシェアコール(その他のもの)ですから、パクッと行く前にその祈りを捧げます。

これらの口へ入れる前の祈りは、この世に存在するものは人間の力ではなく、神によって与えられた物であり感謝し、神のよって創造された一つ一つを忘れないためにです。

そして食事が終わってからは、ごちそうさまのお祈りをします。この祈りの長さはパンを食べたか食べないかによって、そして5つのカテゴリーのどれを食べたかのよって変ります。

昔は欧米ではパンは食事のメインであり、パンのない食事は一食とは見なされなず、そこでパンは最も神に感謝しなければならない食物ものでした。その習慣が今でも受け継がれ、パンを食べる前、そしてパンのある食事では手を清め、祈りを捧げます。そして食後にはきちんとパンのある食事を得たことへの長い感謝の祈りが唱えられます。
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by ck-photo | 2004-12-21 19:04 | ユダヤ雑学
プラハの旧ユダヤ人墓地
e0009669_18552533.jpgプラハはここ数年の間、「行ってみたい街」のリストのトップなのですが、なかなかその機会がなくいまだに行けずじまい。

今回はそのプラハの旧ユダヤ人墓地についてです。この旧ユダヤ墓地は、プラハでも人気の観光地の一つだそうですが、ヨーロッパに存在するユダヤ人墓地では最古のものなのだそうです。1439年から1787年までの348年の間に10万人のユダヤ人が埋葬され、埋められている層がなんと12層、つまりある一定の時間が過ぎるとその上にまた新しい住人さんをお迎えするということですね。そしてその狭い墓地にある墓石の数は1万2千個。まさにむぎゅむぎゅ、オシクラ饅頭状態。

この旧ユダヤ墓地にはかつての有名なユダヤの方が埋葬されているとのことですが、プラハの有名なユダヤ人といえば、このお方。朝起きたらムシになったよ、フランツ・カフカ。でも残念なことにカフカはこの墓地が閉められた遥かのちの1924年に亡くなっているので、ここには眠っていないのだそうです。なので、この墓地で最も有名な墓は、カフカならず、ユダヤ教の神秘主義のカバラを学んでいたラビ・ユダ・ロウ(Judah Loew 1525 - 1609)。彼はユダヤ版フランケン・シュタインを作り出したとされ、伝説的人物とされました。そしてもう一人は1439年に亡くなったラビ・アヴィグドール・カラ(Avigdor Kara)。彼は1389年のプラグでのポグロム(集団で行うユダヤ人に対する暴行・破壊や虐殺)を生き延びた数人のうちの一人でした。このポグロムは、プラハのカトリックの司祭たちが「ユダヤ人はキリスト教の儀式に使う聖体を盗み、黒魔術をかけている」とうわさを流し、それを信じたプラハのキリスト教徒によって当時プラハに住んでいた3000人のユダヤ人のほとんどが虐殺されました。こういう根拠のないデマを流し、町人を駆り立てたポグロムはヨーロッパの各地で行われていました。

こんな疑問・・・

「なぜこのプラハの旧ユダヤ墓地がヨーロッパ最古のユダヤ墓地となったのか?」

単刀直入、第二次大戦のホロコースト時にヒトラーによって破壊されなかったから。ではなぜ破壊されずに済んだのか。ヒトラーはユダヤ人撲滅後にプラハに、「こんな特殊な人種がかつてこの地上に存在しとりましたん。でもね、今はもうこの人種は絶滅してまっさかいに、博物館に収めましてん。見ておくれやす。」と、ユダヤ博物館を作る計画を立てており、そこでこの旧ユダヤ墓地を残すことにしたのだそうです。

e0009669_18572252.jpgこの写真は旧市役所のヘブライ語文字の時計。一階は昔のシナゴーグで現在も使用され、上の階もまた新しくできたシナゴーグだそうです。時計の文字盤をよく見てみると、なるほど、ヘブライ文字ですね。

プラハの旧ユダヤ人街を見てみると、亡くなった方の墓地だけではなく、数件のコーシャーレストラン(写真右)、9軒のシナゴーグなど、いまだにユダヤの人々が住み生き続けているのが伺えるようです。e0009669_1902212.jpg
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by ck-photo | 2004-12-20 18:53 | ユダヤ雑学
じょーじ君もハヌカ
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ホワイトハウスでじょーじ君とひげもじゃんの子供たちがハヌカの光を灯す式典とハヌカパティーが行われたそうです。こちらでじょーじ君のハヌカな映像が見られます。じょーじ君のスピーチは最初はちょっと何かつっかえてるのが彼らしいお笑いを誘います。それと途中から出てくるKol Zimra(コール・ジムラ)という、いかにもアメリカン・ユダヤなコーラス隊の歌がおもしろいですね。

そしてやっぱり、じょーじ君。カメラに映っていることも忘れ、歌を聞いている彼の「ナンじゃこりゃ!」の表情が・・・、そんでもって「はっ!カメラに映ってるよ、オレ」と再びニッコリとほほ笑んで見せるじょーじ君。さすがは大統領・・・・。

「if a democratic Palestinian state still doesn’t live peacefully next to Israel, the Jewish state has the right to defend itself, and its efforts would receive U.S. backing.

もしひとつのパレスチナ民主主義国家がいまだにイスラエルと隣り合って平和に共存できないのならば、このユダヤ国家(イスラエルね)は彼ら自身を守る権利があり、米国はそれを支援する。」

・・・んだって。パレスチナの民主主義とは何ぞや?じょーじ君はあのパレスチナ自治区の事を指しているのか、はたまた別物を指しているのかなや。でも米国で多くのユダヤ人がこの前の選挙でじょーじ君支援だったんはこういうことかいな。それとも票を入れてくれたらサポートしたるわ、ってことだったのかな。・・・っと思ったのだった。
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by ck-photo | 2004-12-14 20:20 | ユダヤの暦
石を置きませう。でなければトリツカレチャウのよ・・・。ユダヤ神秘主義の死後の魂の観念と石の関係。
久しぶりにひげもじゃ教のお話しです。

先日の「日曜日の哲学カフェ」のコメントで、『どうしてユダヤのお墓の上には石を置くのか』と言う質問をいただいたのでそのことについて。

ユダヤの墓地ではロウソクや花はほとんど見られません。その代わりにその辺に転がっている石を置きます。それはね、ここだけの話、やっぱり彼らがけちんぼだからですね。・・・あ、いや、冗談です。ユダヤ教ではミツヴァと呼ばれる613個のしなければならない義務のようなものがあります。もともとは神殿への奉仕の仕方などにかかわりがあったので、神殿が崩壊した今では613個すべてではなく、その半数ぐらいの数が義務とされています。

さて、このミツヴァのひとつに「死者を敬え」というものがあります。このミツヴァは、まず死者を葬り墓を作り墓石を置くことなのですが、昔々はもちろん今のような墓石などありませんから、そのあたりに転がっている大き目の石などを数個集めて墓の目印として置いていました。そして一周忌などで訪問者が墓へやって来る毎に、自然に荒らされた墓はわかりづらく、またまた辺りから石を集めて墓を整えなければなりませんでした。そこで石を置くことが墓石を整える行為として死者を敬うミツヴァの一つとされています。

この理由から、現在でも、今では立派な墓石の上にであっても、死者の墓を訪ねる時にはミツヴァとして「今でもあなたのことをちゃんと気にかけているのだよ」と墓を直すように石を一つ二つ置くのですが、世俗社会ではこのような理由はすっかり忘れられていて、「ただなんだかわからないけど、習慣だから」と。

そして実はこれにはもう一つ理由があります。マドンナがハマッているカバラと呼ばれるユダヤの神秘主義では、人が普通に病気や老衰などで亡くなって魂(ソウル)が身体から離れても、次の7日間はその魂は自分の墓のあたりにいるとされています。そして暴力や思いがけない事故で亡くなった場合は、魂が身体から離脱してから30日間ほどは、その人の魂がまだ墓のあたりをウロウロとしているとされていています。

その他の場合では、現世に強い未練が残っている死者は、死後に魂が身体から離脱しても未練のために長い間どこへも行くことができずに、墓参りにやって来た人へ悪さをしたり、その人に乗り移って次の世界へ行くために現世で終えなくては成らないことを成し遂げようとします。神秘主義のこれらの解釈はかなり迷信的な部分があるのですが、それでもやはり避けられるのならば避けなければならないでしょう。人が単に墓場を通り抜けたり石を置くミツヴァを行わない墓参りに行くと、この彷徨っている魂に狙われやすいとされています。そこで神との約束事であるミツヴァをしに行く墓参りでは、そういった魂に取り付かれないようにと、その人は守られているのだそうです。そこで石を一つ、置いていくのですね。ちなみにこの彷徨える魂を驚かさないようにと、ユダヤ教では死者を埋葬してから30日間は墓石を置かないことになっています。

余談ですが、こんなミツヴァについて思い出しました。ミツヴァには色んなミツヴァがあるのですが「寄付のミツヴァ」というものがあります。例えば誰かが日本に行くとします。そこでその人の旅立ちにあたっては知り合いや家族などはポケットの小銭をその人に渡して、日本についたらどこかへこの小銭を寄付してもらいます。するとこの旅立つ人は単に旅に出るのではなくて、日本で寄付をする「寄付のミツヴァ」を行うために行動しているのであって、彼の身は危険から守られるべき存在となり、安全な旅ができると言うものです。

数年前にまだ旅にあたっての「ミツヴァによる守り」のことを知らなかった私は、NYからエルサレムに帰る時に、ある知人に1ドル札を渡され「エルサレムまでしっかりと持って行ってね。嘆きの壁のそばの募金箱にでも入れてちょうだい。」と言われたのを、「彼女は何か願い事でもあるのかしら?」と、トンチンカンにとても不思議に思った記憶があります。でも彼女は私が安全に旅を終えれるように計らってくれてたのですね。
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by ck-photo | 2004-12-14 18:48 | ユダヤ雑学
マカロンではないけれど
ちまたではマカロンが流行っているようですが、実はマカロンって先日まで聞いたことなかった。なんだかもちゃもちゃするクッキーはエルサレムに来てから一度だけ食べて、ナンじゃこりゃ?だったのでそれがマカロンだったのかは謎。

そんでもって、今夜、お散歩がてらに新市街の深夜過ぎまで開いているお菓子屋さん&カフェに行ってきました。普通、お菓子と言えばバターの甘い風味ですよね。でもイスラエルのお菓子全般なのですがあのバターの風味にかけるんですよ。コーシャーの規定があったり、バター自体にコクがないのと色々な理由で、イスラエルのお菓子、やっぱり欧米や日本のお菓子には勝てませんね。

e0009669_2025834.jpgメレンゲ~♪とっても好きなお菓子ですが、甘すぎるので食べるのは一年に一回ぐらいでしょうか。あ、焼きメレンゲと言うのですね、これ。フランスのユダヤのマダ~ムは焼きメレンゲがお好きだそうですが、エルサレムでもみんな好きですね。これって、ユダヤのお菓子と言うわけでもなさそうですけどね。色はピンクと白、たまにクリーム色もあり。


e0009669_20254070.jpgこれはなんだか知らないけど大き目のナッツ類がゴツゴツいっぱいのビスコッティー。ピンクとグリーンのドライフルーツ(?)がいかにも中東っぽいかな。


e0009669_20261917.jpgこちらは中東コテコテお菓子。油っぽい&甘い&ハイカロリーと3拍子。真ん中のお菓子はピスタチオのパイというか、イスラム圏のお菓子やサンならどこでもある甘い甘いシロップ付け。


e0009669_20264970.jpgエルサレムの代表的なクッキー。ぶあつ~いクッキーにいちご(らしき)ジャムが挟まれていて、一つ食べるとオナカイッパイ。紅茶にとってもよくあいます。でも大きな口をあけないと食べられないのでデートの途中にはおすすめしませんよ。


e0009669_20275192.jpgそしてこれはルゴラ。エルサレムの国民的お菓子。黒っぽいのはチョコレートじゃなくて、芥子の実のジャムのようなもの(だと思う・・・)。大きさは5cmくらいかな。ルゴラってなんだか怪獣みたいな名前ですが、焼きあがったらアツアツのところにべったりと砂糖シロップをハケで塗りたくります。もう甘いの甘くないのって・・・。でもみなさん好きですよ。安息日の前の金曜日の午後にはおいしいルゴラのお店の前に行列ができます。


e0009669_2028284.jpgそして今夜買ったものはこれ、やっぱりメレンゲ。久しぶりに食べたくなりました。おいしかったよ。ちょっと昔お祭りで食べたカラメル焼きを思い出しました。


あ、そうそう、このお菓子屋さんですが、以前はこの場所にはSubarro(スバロ)というアメリカ系のイタリアン・ファーストフードの店がありました。現在は移転しましたが、その理由は、2001年にはじまったインティファーダで、このSubarroはコッパミジンに爆発しました。100人以上の死傷者を出し、多くのランチを楽しむ人たちが亡くなりました。その中にはイスラエル人だけではなくて、アメリカ人やヨーロッパからの留学生、観光客も含まれていました。

それからSubarroは壊れた店を建て直し、たくさんのお客さんに支えられていたのですが、残念ながら一度そういうことの起きた店はもとのようには流行りません。そして数ヶ月前にここにできたのがこのお菓子屋さん。イメージもすっかり明るく一転して、ここでたった数年前にたくさんの人が亡くなったことは、知らなければ夢にも思わないでしょう。エルサレムの場合、お菓子屋さんひとつとってみてもこういう悲しい過去がある。
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by ck-photo | 2004-12-13 20:23 | 中東の食卓+α
おかげさまでエルサレム、優勝です。
2004年イスラエル貧乏コンテストの栄えある優勝者はじゃーん。わが街、エルサレムとなりました。前年度優勝者のベネイ・ブラクの街は惜しくも第2位に降下。ちなみにエルサレムはParisよりも大きな街なんですけどね。

さて、久しぶりにまじめなお話。今回のお題は年末ということもあってこれ、税金について。イスラエルの馬鹿げた税金のしくみ、この国はいかに市民から税金を取るように作られていると言ってもいい程、税金が「バカ」高いのですわ。

まず日常の買い物などにかかる付加価値税がなんと18%!と、かなりの額です。そして新車の購入に関してはビックリ、信じられません。新車は100%の税金がかかります。200万のピッカピッカのトヨタを購入すると支払う金額は400万になるってこと。

ある日、役所の待合室で雑談していたおっちゃんの話。このやっさんみたいな細身のおっちゃん、なんでもピカピカの新車を買って、次の日には保険をかけようと家の前に駐車しておいたのが、翌朝にはドロロン、新車は跡形もなく消えうせていたそうです。つまり、盗難。

それで涙チョチョ切れになっていると、さすがイスラエル。どこからか情報が入ってロシアのマフィアが彼の車を隠し持っていると言う。そこでやっさん、コネを使って親分さんに話をつけに行きました。

「おぅ、親分さんよぉ。これオレの新車やがな。返してんかぁ。」
「いんにゃぁ、そんな証拠はどこにゃもないズラコフ。この車がほしけりゃにゃ、これだけ支払うんスキー。」

と、結局買ったばっかりの新車の半値をカツ揚げされて車を引き取ったんだそうです。踏んだりけったりなやっさんでした。


それはさておき、所得税について。これは各自の所得水準によって課せられるのですが、最低10%から最高50%の6段階に分けられています。月給が850 ドルまでならばそれほど引かれませんが、それが1000ドルを越えてくるとうーむ、さらに2000ドルを越えると最高税率が50%にもなるのです。つまり、2000ドルから50%引かれると1000ドルですよね。そこからさらに税金の18%の180ドルが引かれて、最終的な手取りは850ドルになる。そんなアホな。あら、でも2000ドルの場合は50%じゃなくて30%だったかも。それにしてもかなりの額が引かれるわけです。

そしてイスラエルにも住民税というものはあります。平均ユダヤ人家庭人数は3人、これがアラブ人になると5人に膨れ上がります。ユダヤの世俗社会では欧米並みに文句なしに共働きでる社会なので、当然両親二人が働きます。しかしアラブ社会は女性が働く社会ではなく、一家の男性しか働かないわけです。ここでアラブとユダヤ社会に収入の差が出るのですが、住民税はどのように支払われるか。

私はエルサレムの中心の住宅街にアパートを賃貸しているのですが、このアパートの面積と立地地区、そしてアパートの面積に対しての人口密度によって市民税の金額が決められます。つまり高級住宅地区の50坪の家に3人家族が住んでると税金はもちろん高額ですが、同じ50坪の家でも庶民地区で5人家族ならば税金は安い。そして、月給額が850ドル以下であれば住民税は30%オフから全額オフになります。

そして先ほども書いたように、アラブ人家庭では夫一人が働き、子供も多いのに妻には収入がない。そこで住民税は全額免除となり、当然国からの失業手当てと子供手当を貰うワケです。エルサレムの失業手当の役所の前には朝からアラブの女性がずらりとチョウダノレツです。この失業手当は当然平均月給をもらっている働いている市民の税金から出てるんですね。これはひげもじゃな子沢山家庭にも支払われます。

まったくお金は貯まるどころか、働けど働けど・・・じっと手を見つめる。
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by ck-photo | 2004-12-09 20:04 | エルサレム・エルサレム