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アラブな東エルサレム
さて、去年の「2004年 あんたがイスラエル一の大貧乏!」大会で優勝したエルサレム市ですが、これを書いた時点ではまだ多くの方が「イスラエルではアラブの町や村が一番貧しいはず」と思われていたようでした。

日本やその他の国では、イスラエルについて限られたメディアから入る情報に頼るしかないので、ごもっともな誤解ですね、はい。さらに、一昨年の輝かしき貧乏ナンバー1の街も、アラブの街ではなく正統派ユダヤ・オンリーの街、べネイ・ブラクでした。

では東エルサレムのアラブの街は一体どういう感じなのかというと、アラブ・クリスチャンの住人、アラブ・ムスリムの住人の街で、エルサレムのユダヤの新市外とはまったく異なる文化圏。
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多くの女性はスカーフにコート、男性も赤や黒のチェックのケフィヤをかぶっている人が多い。言語に至っては、イスラエル国内のユダヤの街の共通語であるヘブライ語はほとんど聞こえず、アラブ語オンリー。タクシーやミニバスもアラブ語表記でヘブライ語はなし、ナンバープレートの色も異なり、路線はアラブの区々を結んでいる。そして物価もユダヤの街に比べるとかなり低いが、生活基準がかなり低いのかと言われるとよくわからない。店先を見る限りでは、最新の電化製品も多く、ベネイ・ブラクなどのような貧困な雰囲気は伝わってこない。

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写真は東エルサレムの電器屋。もちろんユダヤ人の客は一人もいないし、ユダヤの街ではあまり見られないクリスマスツリーが飾ってある。

アラファッちゃんとアバス氏のポスター。これもまたユダヤの街では絶対に見ることのできないモノのひとつ。
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こうやって見ると同じひとつの街でありながらまったく異なった世界が作り出され、お互いが混ざり合うことは少ない。というか、東エルサレムから西エルサレムのユダヤの新市外へはアラブの住人たちはごく普通にやって来るが、その反対はほとんどあり得ないのが現状なり。

ま、このあたりもまたいずれくわしく書けたらいいなあと。
by ck-photo | 2005-01-06 05:12 | 混沌の文化


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