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朝の祈りの道具・テフィリン
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それでは、ちょっと雰囲気を変えて。
エルサレムの市民の台所、マハネ・イェフダ市場での一こま。

以前書いたハバッド派という正統派ですが、彼らは世界中に散らばり、世俗のユダヤ人にユダヤ教を正しく教え伝えるという活動で知られています。東京にも今ではハバッドはいますし、タイ、香港、南米、ヨーロッパ、と一人でもユダヤ人がいればそこへ飛んで行ってハバッド・ハウスと呼ばれる事務所&コーシャーレストランを開き、ユダヤ人が心開いてやってくるのを待ちます。

そのハバッド軍団はマハネ・イェフダの市場にも出没します。金曜日の安息日前でごったがえす市場、卵売り場の横に彼らは歌い、踊り、そして世俗のユダヤの人に祈りの仕方を教えています。写真左の黒帽子がハバッドの若者、そして真ん中で腕をぐるぐる巻いて変な箱とキパを頭に乗っけているのは飛び込みの世俗のおっちゃん。この箱と腕にまいた革の道具はテフィリンと呼ばれ、腕用とおでこ用の二つでワンセット。13歳以上の男性が祈る時の道具で、一般には朝の祈りなどに使い、皮製の箱の中にはユダヤ人が忘れてはならない4つの大切な祈りが書かれた紙が入っていています。写真では見えませんが、最初に左の腕の心臓と平行な高さの部分に箱が来るようにし皮ひもを手のひらまで巻きます。これは心によって神を思う、という理由からです。

そしてそれからもう一つのテフィリンをおでこの真ん中に箱が来るようにベルトの皮ひもを後で止めます。これは頭つまり、知的な部分と神とのつながりを意味しています。こうして心と知的な部分で神とつながりを確認し、嘆きの壁に向かって立ち朝の祈りをはじめます。
by ck-photo | 2004-12-21 19:53 | ユダヤ雑学


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