胸に掲げられた星を見つめなおしてごらん。
「イスラエルに行きたいのですが危険ですか?情報を下さい。」という問い合わせが年がら年中、とても頻繁に送られてきます。

情報をくれというのならば、差し上げますと、たいていの場合はアホみたいに返事を書くのですが、こういった問い合わせをしてくるほとんどの方に、なぜ来るのか、と理由などは当然問いません。ただ、この中東へ来たいと言う時点で、当然彼らはしっかりとものを見て考えて、判断できる基礎が日本での生活でできている方であろうと判断しているからです。

でも、私はどうも間違っているようです。

まず、こういう方たちにお返事をまじめに差し上げて「ありがとう」のメールをもらったことがないのです。憶えているかぎりでは一通もありません。そして、新たな質問があるとまたメールを返信してきますが、そこの最後にちょこんととって付けたように「どうも。」というように気持ちのこもらない感謝があらわされている。

そこにどうしても疑問が生じます。こんな初歩的な人と人との間の常識すらない方が、なぜ日本の外で、しかもこの中東でやっていけるのでしょうか。一体なにを得られるのでしょうか。自分を探す、日本ではない場所で何かをやってみたい。それはそれでいいでしょう。でも、その前に自分の足元を見てほしい。自分の立っている地点をみて考えてほしい。


以前、こんなユダヤの若い女性に出会いました。
ハタチ過ぎぐらいの彼女はちょうど結婚間近でした。彼女とてもは仏教に興味があって日本という国に行って見たいと。しかもアジアを旅することは兵役を終えた若いイスラエル人にとても流行っているからとも。

そこで私は彼女に聞きました。

「あなたはすぐに結婚するけれど、自分のルーツについて何か知っているのですか。」と。

彼女はユダヤのことについては特に関心はないし、何も知らないと答えました。
彼女に言いました。

「自分のバックグラウンドを知らずにどうして他のことが理解できるのですか。自分のルーツのユダヤ教を知らずにどうやって他人の仏教を理解できるのと思うのでしょうか。」

すると彼女はちょっと苛立って言いました。

「私はユダヤ教には興味がない!って言ったでしょう!」

私は言いました。

「あなたの胸に下がっているきれいな星のネックレスは何ですか。どうしてあなたはそれをつけているの?」と。

彼女は言いました。

「母にもらったのよ・・・・。」

「あなたのお母さんはどうしてそのユダヤの星を結婚前のあなたにあげたのかわかる?」

そう尋ねると、彼女ははっと気づいて、そしてこう言いました。

「そうね、私は自分のことを何も知らないわね・・・。そんな自分が外へ出ても意味がないわ。まず、ここでユダヤのことを、そう、つまり自分のことを知らなければ。それが先決ね。日本にはまだまだ行けないね、うんん、きっとまだ行くべきではないのね。今の私が行っても何も見えないでしょう。ありがとう、目が覚めたわ。結婚式には絶対に来てね!」
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by ck-photo | 2004-10-28 03:29 | 混沌の文化


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