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タクシー
さて、バスが爆発しても銃撃戦があっても、ここにはここの日常があるわけで。

今日は新しい仕事のミーティングがあったので、午後からエルサレムの町の端っこの死海へ行く道に建つ、エルサレムのなんちゃってシリコンバレー、テクノロジー・パークへ行ってきました。

うちを出てから「さてっと、バスで行こっかなー」なんていつものようにお気軽に思ってたんですけどね、齢30半ばにしてエルサレムでコッパミジン・・・・・、ってな死に方もきっと親には文句ぶつぶつ言われるだけで、お葬式もろくろく出してもらえそうにもないだろうから、結局タクシーで行くことにしたんですね。

炎天下の道にしばらく立っていると、ガーッ、とタクシーが一台向こうからやってくるのが見えたので、さっと手を挙げると止まったまではいいのです。でもよく見ると、後部席にはお客さん一人、ちゃんと乗ってますよ。

ビーッと窓が開いて、運転席から運ちゃんが言いました。

「どこまで行くねん?」
「テクノロジー・パーク」
「よっしゃ、乗りーや!」

と思いっきり手招き。ほんじゃまあ、と失礼して、タクシーに乗り込んで、あ、助手席にです、

「で、テクノロジー・パークまでほんまに行ってくれるん?」

と乗ってから思いっきりノンキなことを聞くと

「あ~、後の客?すぐそこで降りるし、そのあとで。」

え~!すぐそこってどこよ?急いでるんだけどなあ・・・。

でもこのお客さん、ほんとにすぐそこで降りてくれたのでホット一息、タクシーは一路目的地へと。このあたりの無駄のなさ、とってもイスラエル。

「ほな、20シェケルでええか?」

と運転手。もちろんメーターなんて使うと後で税金で引かれるでしょ。だから、そんなものは頼まなければ使わないんですよね。頼んでも「壊れてる」とかミエミエのうそ言うこと多々あり、結果ケンカすることも多々あり。で、今日のは、まあ大体メーターでもそれくらいの距離だって知ってたので「OK!」と言うと、運ちゃんすっかり調子に乗っちゃって

「あ、やっぱり30シェケルはどう?」
「んじゃ、やっぱり15シェケルね。」
「ああああー、それはないわ!」

どっちがですか。

と、こういったタクシーの運ちゃんとの会話はいつものこと。バスが吹き飛ぼうがなんだろうがどこかいつもユーモアがあって、でもどこか抜けていて。これもまたエルサレム。
by ck-photo | 2004-09-03 10:00 | エルサレム・エルサレム


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