うそつきカスタード
エルサレムで美味しいもの、またはおいしいお菓子を探すのはほとんど無理に近いと以前から書いているのですが、先日誕生日だったこともあってどうしてもおいしいケーキを食べたくなって困ってしまいました。

もちろんケーキ屋というか、お菓子屋さんはエルサレムにも何軒もありますが、だからといって美味しいお菓子があるわけでなく。旧市街のアラブ街へ行けば、激甘シロップに浸かったバクラワなどはあっても、日持ちもしない生クリームのケーキなどは皆無。というか、ケーキ自体を見たことすらないような気がする。そして新市街のユダヤのケーキ屋ではこれまた激甘なチョコレートケーキや、どうしたらこうも美味しくないのか疑問なチーズケーキなどはあっても、日本なら普通にある生クリームにイチゴのお誕生日ケーキはまだ見ぬ遠い国のお菓子。

友人のシギーに「売ってないよね?!ねっ?こういうケーキ!」と言ってみるものの、どんなケーキを言っているのがわかってもらえない。だって、生粋のエルサレムっ子の彼女はそんなケーキをこれまでに見たことがないんだもん。しかし、イスラエルのユダヤ家庭では生クリームとスポンジのケーキをまったく作らないわけでもないらしく、あるにはあるけど、かといってそこに果物を入れるつもりはないらしい。・・・なんでやねん。

エルサレムの目抜き通りのキング・ジョージ通りにおっフランスからの移民のケーキ屋がある。ショーケースに並ぶケーキの数々は見るからにさすがおっフランスで、美味しそうなことこの上なし。が、おフランス系であってもやはりここはエルサレム。何が美味しくないって、カスタードがカスタードしていない。なんというか、こう、ぼてっ!もごもご、というか、失敗したカスタードなのね、うそつきー!という感じで、決して滑らかなクリームではない。しかも、ケーキ屋ではユダヤの食品規定カシェルの関係で、バターやミルク、クリームなどの乳製品をまったく使わないものが多いことも美味しいお菓子がない理由のひとつなんだろうと。そして、現在のイスラエルは基本的には世界中からのユダヤ移民の集まりの建国60年足らずの国だと思うので、国独自の昔からの伝統的な文化というか、そういう感覚が希薄。なのでお菓子ひとつにしても宗教的なお祭りで食べるお菓子を除いてはその文化にかなり乏しい。

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とかなんとか散々文句を言いながらも、こういう↑ケーキですら久しぶりだったので、結局は丸々ひとつぺろりと食べちゃったのである。カスタードの部分はさておき、イチゴと下のタルトの部分はサクサクと美味しかった。ちなみにカフェなどで小さなチョコレートケーキなどを注文すると25シェケル(ファラフェル&ピタパンで10シェケル)ほどもするのが、このおっフランスのイチゴタルトは15シェケル。これが良心的かつ妥当な値段というものですな。
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by ck-photo | 2007-03-29 09:23 | 中東の食卓+α


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